<フィリピンの株式市場および経済情報について>

キャピタル・アセット・マネージメント社の運用している、「フィリピン株式ファンド」の2012年9月の月次レポートによれば、フィリピン経済および株式市場の状況は下記の通りです。

ECBの国債買入れプログラムの発表、米国FRBの追加量的緩和策(QE3)導入決定、またフィリピン国内の金利据置きを好感、フィリピン総合指数は、9月末で5,346.10ポイントと前月末比2.9%の上昇となりました。なお、9月末の通貨フィリピン・ペソは、前月末比変わらずの1.86円(投信協会発表値)となりました。

■ フィリピン株式市場: 豪雨による被害、追加利下げ期待の後退のほか大規模増資等が市場の重しに。
フィリピン総合指数は、9月末で5,346.10ポイントと前月末比2.9%の上昇となりました。注目されていた8月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+3.8と今年1月以来の高水準となり、インフレ加速を懸念して上値が重い局面もありましたが、欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏債務危機の拡大阻止に向けて新たな国債買入れプログラムを発表したことや、米国では、連邦準備理事会(FRB)が追加量的緩和策(QE3)の導入を決定したことが市場で好感されました。
個別銘柄としては、食品、飲料、不動産、ファーストフードレストランなどの事業経営に従事する持ち株会社のアライアンス・グローバル(当ファンド組入れ上位第10位)が約25%の上昇となったほか、大手食料品会社のユニーバーサル・ロビーナ(同第3位)が約14%上昇しました。
なお、9月末の通貨フィリピン・ペソは、前月末比変わらずの1.86円(投信協会発表値)となりました。
■ フィリピン経済: サービス業の好調、公共投資の拡大でGDPは+5.9%、外貨準備高は過去最高。
◎ インフレが急激に進む可能性は低いとして、政策金利の据え置きを決定
フィリピン中央銀行は、13日に開いた金融委員会の政策決定会合で、市場の予想通り、最重要政策金利の翌日物借入金利を3.75%、同貸出金利を5.75%にそれぞれ据え置くことを決めました。8月に発生したルソン地方の洪水や世界的な原油価格の上昇により、若干のインフレ加速傾向が見られるものの、インフレ率が今年と来年の目標である3-5%のレンジで推移すると考えられ、現行の金融政策が適切と判断したと説明しています。世界経済の弱含みやペソ高などを背景に、今後もインフレが急激に進む可能性は低いと予想しています。
◎ 8月末の外貨準備高、ついに800億ドルを突破
8月末の外貨準備高(速報値)は、前年同月比+6.4%、前月比+1.3%の807 億7,723 万ドル(約6兆3,490億円)と、初めて800 億ドルを突破しました。中銀のテタンコ総裁は、為替取引や中銀の海外投資による収入、政府の外貨預金などが準備高を押上げ、対外債務返済や外貨預金の引出しを相殺したと説明しました。
◎ S&P、フィリピンの2012年GDP成長率予想を引上げ
米格付け大手S&Pは、フィリピンの2012年GDP成長率を4.9%と従来予想の4.3%から引上げました。アジア・パシフィック地域で唯一の引上げとなりましたが、GDPに占める輸出の割合が約3割と少なく、国内経済が堅調に推移していることが理由です。
■ 今後の見通し: 良質な労働力、良好な経済のファンダメンタルズで、株式市場は堅調を予想。
日本や韓国、中国などアジアで製造業が盛んな国々では、少子高齢化問題が課題となっています。逆に、東南アジア新興国は若い世代の割合が大きいため、安価な労働力を求めて製造拠点や雇用、投資が南に向かう流れがあり、東南アジア諸国連合(ASEAN)の成長を後押しすると考えられます。特にフィリピンは、語学力の強さなどを背景として良質な労働力が多く、好影響を受けると見られています。
また、フィリピン政府は現在15社の日本企業と連絡を取り、税制優遇など最優遇の条件を提示し、中国の工場をフィリピン国内に移転するよう働きかけています。アキノ政権では製造業の発展を第一目標に掲げており、日系企業の進出を雇用促進に役立てたいとの思惑があると見られています。
なお、経常収支が黒字のフィリピン経済のファンダメンタルズは良好です。一層の財政支出、特に官民連携(PPP)事業の政府支出が増えるものと市場では見ており、弊社では、今後もフィリピン経済は堅調に推移すると予想しています。
欧州債務問題等で世界的に株式市場が不安定に推移するなか、フィリピンの株式市場は堅調な展開となると考えています。特に、消費関連、インフラ関連、銀行などの銘柄が経済成長の恩恵を受けると見ており、これらの業種を中心に投資する計画です。

下記のウェブサイトに、さらに詳しいデータが掲載されています。
http://www.capital-am.co.jp/products/pdf/firipinkabu_getsuji.pdf

フィリピン株式にご興味のある方は、下記のウェブサイトに掲載している証券会社から投資できます。
http://www.capital-am.co.jp/products/popup04.html

<フィリピンリタイアメント情報>
ハッピー・リタイアメント・イン・フィリピンもご参照ください。
http://www.cityac.com/happyrt/index.html

<退職ビザ、現地の視察>
バロントラベル マニラオフィス :担当 伊藤にご連絡ください。
メールアドレス: ito@barontravel.jp

その他、フィリピンリタイアメントについては、下記までご連絡ください。
ehaya001@hotmail.com

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