<フィリピンの株式市場および経済情報について>

キャピタル・アセット・マネージメント社の運用している、「フィリピン株式ファンド」の2012年6月の月次レポートによれば、フィリピン経済および株式市場の状況は下記の通りです。

フィリピン総合指数は、6月末で5,246.41ポイントと前月末比3.0%の上昇となりました。ギリシャ問題で不安定な場面もありましたが、欧州首脳会議の成果や国内企業の好業績期待、海外送金額の堅調な伸びなどから大きく反発しました。なお、6月末の通貨フィリピン・ペソは、前月末比3.9%ペソ高・円安の1.87円(投信協会発表値)となりました。

■ フィリピン株式市場: 欧州首脳会議の成果や国内企業の増益期待、送金額の伸び等で大幅反発。
フィリピン総合指数は、6月末で5,246.41ポイントと前月末比3.0%の上昇となりました。年初来では20.0%上昇しています。ギリシャの再選挙など不安定要因があったものの、月末に開催された欧州首脳会議で債券市場の安定化と銀行支援に向け柔軟に救済基金を利用することで合意したことを受け、世界的なリスク回避の動きが後退しました。具体的には、スペインの銀行向け融資について各国政府が他の債権者に優先して弁済を受ける権利を放棄、銀行への直接資本注入を認めることで合意したことがポジティブ・サプライズとなりました。
このような外部的な動きに加え、フィリピン国内では、4月の在外フィリピン人労働者(OFW)の送金額が前年同月比+5.3%と堅調な内容だったことや、コングロマリット(複合企業)、通信、電力等の企業の増益期待もあり、月の後半は大きく上昇しています。
なお、6月末の通貨フィリピン・ペソは、前月末比3.9%ペソ高・円安の1.87円(投信協会発表値)となりました。
■ フィリピン経済: 4月、輸出の増加で貿易赤字幅が減少。S&Pが外貨建て長期債格付けを引上げ。
◎4月の輸出: 前年比+7.6%、貿易収支は1.35億ドルで前月から赤字額が縮小
4月のフィリピン輸出は前年比+7.6%と市場予想(同+0.5%)を大きく上回る結果となりました。一方で輸入は前年比-13.7%と大きく減少し、この結果、4月の貿易収支は1.35億ドルの赤字と前月から赤字額が縮小しました。5月の国際収支は1.38億ドルの黒字と3カ月ぶりの黒字を記録し、ペソ高要因となりました。
◎S&P、外貨建て長期債格付けを「BB」から「BB+」に引上げ
格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は、7月5日に、フィリピンの外貨建て長期債格付を「BB」から「BB+」に引き上げました。自国通貨建てに関しては「BB+」据え置きとなりました。財政規律が改善傾向にあることを大きく評価、また、景気が安定的に拡大基調にあること、海外就労者(OFW)の送金寄与もあって経常収支が黒字を継続していること、対外支払い能力が強化されていることなども格付引き上げの要因となりました。
■ 今後の見通し: 金融緩和策の継続やPPP事業の増加などで、経済の堅調な成長を予想
フィリピン経済のファンダメンタルズは良好であり、インフレ率が落ち着いていることから中央銀行は引き続き金融緩和政策を継続すると予想されます。また、政府は景気刺激のための一層の財政支出、特に官民連携(PPP)事業の政府支出を増加させると見られており、今後もフィリピン経済は堅調に成長すると予想しています。特に、株式市場では、消費関連株、インフラ関連、銀行などの銘柄が恩恵を受けると見ており、これらの業種を中心に投資する計画です。
なお、次の理由から、欧州債務問題や米国景気減速がフィリピン経済に与える影響は、他の新興国と比べ大きくないものと考えられます。
◎ 現在、輸出額がGDPに占める割合は約25%。
◎ 770億米ドルの外貨準備金があり、純対外債務は620億米ドルで、ネットでは貸し手。
◎ 経常収支は、2002年以降黒字。
◎ OFWからの送金が年率4%前後で成長すると予想され、2016年までに244億7, 500万米ドルに達する見通し。
◎ アウトソース産業は20%前後の売上成長が予想され、2016年までに280億米ドルに達する見通し。
◎ 銀行の預金に対する貸出の割合が67%とアセアン主要国中で最も低く、銀行の健全性は高い。


下記のウェブサイトに、さらに詳しいデータが掲載されています。
http://www.capital-am.co.jp/products/pdf/firipinkabu_getsuji.pdf

フィリピン株式にご興味のある方は、下記のウェブサイトに掲載している証券会社から投資できます。
http://www.capital-am.co.jp/products/popup04.html

<フィリピンリタイアメント情報>
ハッピー・リタイアメント・イン・フィリピンもご参照ください。
http://www.cityac.com/happyrt/index.html

<退職ビザ、現地の視察>
バロントラベル マニラオフィス :担当 伊藤にご連絡ください。
メールアドレス: ito@barontravel.jp

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ehaya001@hotmail.com

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