<フィリピンへの投資>
フィリピン投資は人気がない。

先日、日本の証券会社の人と話をしました。
アジアで上昇している株式市場はインドネシアとフィリピン。
インドネシア株の投資信託はよく売れる。
一方でフィリピン株投信はさっぱりとのこと。
リターンは似たり寄ったりなのに。

インドネシアは、「人口は大きく内需も高成長する。資源もある」というストーリーが受け入れやすい。
一方でフィリピンは「人口はそこそこ(といっても一億人)、資源もあまりない(実は結構ある)、収入は出稼ぎからの送金(コールセンターなどで海外から直接稼いでいる業種もある)・・・」という感じで、日本の投資家に受け入れられにくいらしい。かなり、マイナスのバイアス(偏見)がかかっているという感じがしました。

しかし、これはインドネシアとフィリピンだけではありません。
例えば、カナダとオーストラリア。豪ドル債をはじめ、日本にはオーストラリアに投資をする、オーストラリアドルで投資をする投資商品があふれています。
一方で、カナダ関連の投資商品はほとんどありません。
しかし、経済の内容(資源や農業のウェイトが高い)は似たり寄ったりです。
ブラジルとインドの関係も同じです。日本人の持っている印象と実態がかい離しているケースというのはかなりあります。

しかし歴史を見ると、日本人が大きな買いポジションを取っている資産は、残念ながら、その後暴落するケースが多いのです。バブル時代の米国不動産、最近のブラジルレアル、等々。日本人の投資は、一人一人の投資金額は限られているのですが、集まるとものすごい金額になります。どうしても日本人の買いが価格を上昇させ、割高にしてしまうのでしょうか。
日本人に人気のない間は、フィリピンは相対的に買いかなあ、と思ったりします。

そんなところに、以下のようなニュースが入ってきました。

http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE84G02O20120517

リンクが開かない場合には
ロイターに行っていただき、「コラム:欧州や中国に陰り、日本やアジア国債の魅力増す」
を探してください。最初の部分とフィリピン関連のところだけコピーすると以下の通りです。

By Wayne Arnold[香港 16日 BREAKINGVIEWS] 
欧州と中国における懸念の高まりは、アジアの債券にとって追い風となりそうだ。
経済規模の大きい国々が苦境に陥る一方、アジア各国の財政は強固で、そのソブリン債は資金の逃避先となっている。無差別の売りはどの国にも及ぶだろうが、インドネシア、日本、フィリピンの3カ国は強く抵抗できるだけの資質を備えている。
・・・・・・
最も意外な資金の逃避先がフィリピン国債だ。フィリピンは貧しいが、政府は短期対外債務
の約6倍に相当する760億ドルの外貨準備を積み上げており、公的債務の95%を国内で
賄っている。それなのにフィリピン国債利回りは米国債を4%ポイント上回っている。
フィリピン国債を買うのはまだリスクが高い。通貨ペソをロングにしたいと思う人ばかりではないだろう。しかし世界の状況が悪化すればするほど、そのリスクは受け入れ可能に見えてくるかもしれない。

逆にここまで持ち上げられると、フィリピンには荷が重いと思うのですが。



ハッピー・リタイアメント・イン・フィリピンもご参照ください。
http://www.cityac.com/happyrt/index.html

その他、フィリピンリタイアメントについては、下記までご連絡ください。
ehaya001@hotmail.com

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